大木あまり詩画集「風を聴く木」『あとがき』

 (大木あまり詩画集「風を聴く木」)あとがき


 私に詩らしきものが書けるか遊んでみた。
遊ぶことは、自分をためすことでもある。日常の暗い罠に陥らぬためにもわたしには遊びが必要であった。レオノール・フィニーに「目のまわる遊戯」と言う絵がある。虚構の世界で詩を書くことは私にとって、うっとりとする遊戯であった。
 一緒に遊んで下さった、ふらんす堂の山岡喜美子さんに心からお礼を申し上げる。


           一九八八年 四月


                                  大木あまり