2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧
楽しみにしていたテレビドラマのシリーズが、最近、立て続けに終わってしまった。ひとつは「シャーロック・ホームズの冒険」で、もうひとつは「ポアロ」である。録画装置がついていないので、必ずじかに観なければならないのには困った。ブラウン管式のテレ…
さて、「小さいおうち」の原作本は、まだテーブルの上に置いたままである。テーブルの前にすわるたびに本が目に入る。ああ、読まなくちゃ、とおもいながら、朝、パンを食べ、夜、湿疹の薬をつける。 すすめられた「世界史の極意」(佐藤優・NHK出版新書)も…
正月にいて丁さんがボーラーハットをかぶっていた。いわゆる、山高帽である。ご本人は、内田百間先生を気取っているらしかったが、ぼくの眼には川上澄生「ゑげれすいろは人物」に出てくる、あのへっぽこ先生に見えた。 このとき、ぼくにも帽子をかぶるようす…
ぼくが物心ついたときには、母はもう痩せたおばあさんだった。ぼくは、母が三十四歳のときの子どもだから、小学校入学のときにはすでに四十歳で、中学二年では五十歳ちかかったことになる。 その中学二年の夏休みに、(夏休みは陸上部は本当は休部なのだが)…
映画「小さいおうち」を観てから、この物語がずっとぼくのなかに棲みついている。以前、「フランス軍中尉の女」を観たときも、しばらくその世界が頭に染みついていたことがあった。 昔、女中というのは、いまでいうお手伝いさんとはまったく別の存在だった。…