2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

東西名匠展 その6

前回最後に引用した文章に一部抜けた箇所がありましたので、もう一度引用しなおします。 「青山表参道の、受付のある豪華マンションに住んで運転手つきの自家用車がある。超一流料亭の常連。『フジヤ・マツムラ』のお得意さん。短編小説の名手。TVドラマで戦…

東西名匠展 その5

東西名匠老舗の会は、にぎやかなお祭りのような展示会である。 お祭りだから、いろいろな人がやってくる。 一度、向田邦子さんに見つめられたことがあった。 いらっしゃいませ、と通りすがりの来店客に声をかけていたときで、ぼくがなんの気なしに遠くに眼を…

東西名匠展 その4

東西名匠老舗の会は、関東がむらさき会、関西はくれない会と呼ばれて、ひろい催し場を二分していました。毎回、出店するお店の場所が変わるのですが、なるべく同業種のお店が並ばないように工夫されていました。呉服屋さんのとなりに洋品店がきたり、指物の…

東西名匠展 その3

東西名匠老舗の会は、前日の午後1時から搬入がはじまります。運送会社のトラックを頼んで段ボール箱50箱分の商品を積み込んで出発し、デパート裏にある搬入口から台車に移して運び込みます。 会場はようやく出来上がったところで、まだあちらこちらでトンカ…

東西名匠展 その2

東西名匠老舗の会の話をしようとして、つい横道にそれたのでした。 ところで、それたついでにもうひとつ、なんでも揃うにちなんだお話をします。 東大阪市の会社社長、岡品朝太郎氏(仮名)は、梅雨の時期に商談があって上京されました。日帰りするつもりだ…