2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

続々・花器沼先生

花器沼先生が退院してからしばらくして、北海道から荷物が届いた。大きな段ボール箱が2個、かさねてしばってあった。送り主を見ると、花器沼先生だった。 ぼくは、お見舞いに病院に行く前に、花器沼先生が入院されたことを釜本次長に報告していた。 「お見舞…

続・花器沼先生 

花器沼先生(仮名)から電話があった。きょうは早番で5時半に帰れるぞ、とおもった矢先だった。 「タカシマくん? 花器沼です。 元気? そう。それはよかったね」(しりあがりの茨城弁) 「どうされたんですか? ずいぶん、お見えになりませんけど」 「どう…

花器沼先生

ドアをあけて、花器沼先生(仮名)が入ってきた。 「暑いなあ。おれんとこの事務所からここに来るのは、容易じゃないよー」(しりあがりの茨城弁) 花器沼先生は税理士さんで、7丁目の資生堂の裏に事務所があった。古いビルで、間口もせまく、エレベーターは…

夏のつぶやき

指揮者のT氏は、間もなくなくなった。ぼくを泥棒猫扱いした夫人は、若くして未亡人になった。 しかし、これは、ぼくの関知しないところの事柄である。そりゃあ、たまたま間が悪くて、ひどい扱いをされたことは事実だが、ぼくはキャリー(註、スティーヴン・…