2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

綴じ込みページ 猫-54

「作家の猫」(平凡社)には、あの猫好きのアーネスト・ヘミングウェイも載っている(「アーネスト・ヘミングウェイとボイシー」)。 「パパ」の愛称で親しまれるヘミングウェイ(1899-1961)は、異常なまでの猫好きとして知られる。キューバ時代には猫専用…

綴じ込みページ 猫-53

平凡社から「作家の猫」(コロナ・ブックス)という本が出ている。2006年6月25日初版発行。手もとの本は、7月15日発行の初版第二刷である。ひと月で重版されるくらい、猫好きが多いということだろう。 おもしろいのは、「猫嫌いの作家たち」(草彅洋平)など…

綴じ込みページ 猫-52

晩秋の大雨が東京を襲った土曜日、自宅の1階の六畳間の天井の角が雨漏りしていた。そのすぐ下にエアコン専用のコンセントがあり、すでに猫のために暖房を入れているから、ショートでもしたら一大事になるところだった。 はじめ、何の気なしに見ると、ミーヤ…

綴じ込みページ 猫-51

風邪を引いて、しきりに痰が出る。ティッシュ・ペーパーに吐き出して、ゴミ箱に捨てる。そんな仕草が、吉行淳之介を想いださせる。吉行さんは喘息だったから、終生痰とティッシュから逃れられなかった。 ところで、これは危険である。ぼくには、感染体質があ…

綴じ込みページ 猫-50

それでは、カミサンにたいし、吉行淳之介の文章を借りて反撃しよう。ぼくの好きな「湿った空乾いた空」から。 この女は、女性という種族の特徴(可憐さ、やさしさ、馬鹿、嫉妬心、吝嗇、勘の良さ、非論理性、嘘をつくこと、すべての発想が自分を中心にして出…

綴じ込みページ 猫-49

いて丁さんから、「吉行淳之介展」のカタログをご恵投いただいた。文庫版の高橋和己全集を進呈したお礼である。ぼくが吉行淳之介を好きなのを知っていて、あまり世間に出まわっていない本だから、きっとあいつも持っていないだろう、とおもわれたのかもしれ…