2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

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ギコウ氏の「随筆 内田百間」は、佳境にさしかかる。 「百間さんのところへ」云々といっている。そこで先生、怒るまいことか、己には栄造と名がある。それを料理屋の分際で己の号を呼ぶとは何事か、というわけである。 栄造は「えいぞう」だろうが、先生、「…

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ギコウ氏の「随筆 内田百間」のつづき。 そこで先生、朝起きても、何から手をつけていいのかわからず、一時間や二時間は非常に多忙であるが故に、全然何もしないで、ぼんやりと坐って過ごすということにもなるらしい。先生の人生全体もそうではないのか。香…

綴じ込みページ 猫-78

高橋義孝「随筆 内田百間」のつづき。 私が本を出すので、題簽を百間先生に書いていただこうと思って、怖るおそる願い出たが、果たせるかな、先生首を竪にお振り遊ばさぬ。気さくに振舞うということは、先生には絶対ありえないということは前々からよくわか…

綴じ込みページ 猫-77

百間先生の「頭が少しわるいということ」について、誤解を解かなくてはいけなかった。 筑摩文庫「内田百間集成12 爆撃調査隊」の巻末付録、高橋義孝「随筆 内田百間」をひらいてみよう。 百間あるいは百鬼園、内田栄造先生は、私にとっては畏敬すべき大先輩…

綴じ込みページ 猫-76

百間先生の話をしているときにナンだけれど、うちのミーヤが、4月2日で七歳になった。それで、ミーヤをくださった「里親募集」の森様に気持ばかりの内祝いを贈ったところ、すぐにお礼状が届いた。 ご無沙汰しております。お元気ですか? 先ほど、お菓子を受け…