2013-10-14から1日間の記事一覧

綴じ込みページ 猫-111

吉行淳之介の「ミスター・ベンソン」は、さらに続く。 私が窓を開けると、顎をじかに地面にくっつけて平べったくなっていた犬が立上がって近寄ってくると、一声吠えた。それは、友好のしるしである。しかし、その吠え声が妙に嗄れて、無理に声を押し出してい…