2016-08-21から1日間の記事一覧

大木あまり「句集 雲の塔」『第四章 魚のやうに』

第四章 魚のやうに 九十五句 弓なりの干潟となりぬ網雫 汐干狩雲に狩られるごとくをり 高風の貝を掘りをる愁ひ顔 洛北や花屑もやす薄煙り 夢殿にさげて一穂の麦青し ゴールデンウイークの数珠使ひけり くつがへる藻草の紅き端午かな 使はざる枕の匂ふ麦の秋 …