2016-12-18から1日間の記事一覧

大木あまり詩画集「風を聴く木」『2-遺書』

遺書 ある夕暮れ。 ひと塊の氷となって わたしは死んでいるでしょう。 生きるために 必要のない 悲しみばかり 厚いコートのように 着ていました。 やっとコートが脱げます。 わたしにも春がきたのです。 なんと感傷的な夕暮れ。 最後に見るものは みんなきれ…