綴じ込みページ 猫-216

 ミーヤの首輪は、どこかに引っかかると外れるようにできている。首を締めてはたいへんだからね。首輪の生地は、この前は紫の緞子、いましているのは生成りの麻、そしてつぎに用意したのは紺の紬である。一応、季節に合わせている。なんといっても女の子だから。


 暦の上でなく、本当の夏が終わったら、迷子札(小さい、メダルのような丸い板)を付け替えて、新しい首輪に衣替えしよう。


 それにしても、パパが昼寝している、枕代わりの座布団の端にのっかって、いっしょに昼寝するかね。寝返りをうったとき、もうすこしでパパはミーヤのお尻におでこをくっつけるところだったんだから。