号外 たのしい編集-5
さて、「たのしい編集」の目次から、「第二章 DTP」。
第二章 DTP
もうひとつの編集作業…………………………………..DTPの意味 98
自動の魔力……………………………………………テキスト変数 103
捜しものは、どこですか?……………….正規表現を活用する-1 106
二倍ダーシは泣いても別れない………….正規表現を活用する-2 108
( )は奥ゆかしい…………………….正規表現を活用する-3 110
タテのものをヨコにする……………………………ヨコ組の作法 115
異文化が美しくまじわる………………………和欧混植の組み方 118
欧文は欧文にまかせよ…………………欧文フォントを活用する 120
ルビの今昔…………………………………………組み方のヒント 126
やっかいな黒………………………画像のモノクロ変換について 130
interview――プリンティング・コーディネーター
尼ヶ崎和彦氏にきく印刷の〈いろは〉
熱いぞ、これは………………………………………136
プロの技に学ぶ
『欧文書体2 定番書体と演出法』小林章著 154
『デザイン解体新書』工藤強勝監修 156
『デザイン、現場の作法。デザイン力を鍛える仕事術』伊達千代著 157
『文字の組み方――組版/見てわかる新常識』大熊肇著 158
尼ヶ崎さんはインタビューに答えて、こんなことをいっている(「インキの息づかい」)。
尼ヶ崎 私も絵画関係の書籍を担当したとき、色については自分なりに検証してきました。実際の印刷立ち会いでは、校了紙の色調と印刷物の色調とを照合しますが、すべてはその瞬間の第一印象ですね。ちょっとこれは赤が強いとか、色が弱いとか。ではそれを直すにはどうしたらいいか。赤が強いなら赤版を下げればいいのか、もしくは他の色を上げるべきか。それを見た瞬間に判断しなければいけないんです。実際の印刷機は、校正機よりもインキが盛れるんですよ。機械の圧も強くかけられます。本刷りは、最終校正よりも少しだけ濃いめにあがってくるのがふつうです。
また、印刷してからある程度の時間がたつと、インキが乾いて落ちるんですよ。色が少し浅くなるというか。いわゆるドライダウンというやつですが、それも加味しながら、オペレータが色を調整していく。これくらいだと校了紙くらいの濃さになるとか予想しながら調整するんです。そこも経験値なんですけどね。
(つづく)