綴じ込みページ 猫-242
パパが気持よく眠っているとき、ミーヤは背中をトントンて叩くよね。あれは、パパに上を向いて寝ろ、といってるんだよね。で、パパがからだを上向きに変えると、同時にパパのお腹にのっかってくるわけだ。最初はパパの顔をのぞきこむようにしているけど、すぐに後ろ向きに姿勢を変えて、パパにお尻を向けてくる。パパは、半分うつらうつらしながら、手を伸ばしてミーヤの顎やら首やら背中を撫でてあげる。そうして、また、いつのまにか青いライオンの夢にもどってゆく。
パパは、ずっと、ミーヤは失敬なやつだなあ、とおもっていた。なんでお尻を向けるんだよ。パパはきみのママだろ。それなのに、いつでも逃げられる姿勢を保っているというのかい、まったく。
ところが、最近読んだ記事がじつに画期的であった。そこには、猫が後ろ向きにのっかる理由が書かれていた。
「外敵から大切なひとを守るため」
(つづく)