大木あまり「シリーズ自句自解1 ベスト100」P12

 星屑の冷めたさに似て菊膾


 菊膾を食べていて、星屑ってこのように冷たいのではないか、と思った。直感で作ることが多かったので、即、句にした。
 今なら、直感だけに頼らずよく観察して句作する。第一、星屑に触れたこともないのだから実感がない。しかも思い込み(独りよがり)が強く伝達性に欠ける。こう自己批判していくと、自爆するしかないのだが、反省の意味をこめて若書きの句を選んでみた。 (『山の夢』)